今も熊本地震は続いており、気象庁の観測によるとついに震度1以上を1000回超えたのだそうです。
こうなると被災者の不安は募るばかりで、今後の派遣薬剤師の活躍が非常に期待される事となります。
先日は、薬局薬剤師の被災地派遣について思った事を述べさせて頂きました。
今度は、ドラッグストア薬剤師のあるべき姿について考えてみたいと思います。
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東日本大震災の時もそうでしたが、熊本地震でも物資の不足が相次いでいます。
特に、水は災害時の最大の問題であり、阪神・淡路大震災の後のアンケートによると、災害時に困った事ベスト3は、1位に生活用水の確保、2位に電話が繋がらない、3位に食料・飲料水の確保だったそうです。
飲料水はもちろん、風呂、トイレ、手洗い、洗面、洗濯と人は誰しも使うものなので当然といえば当然です。
逆に考えれば、水があれば何とかなるのです。
私はドラッグストアで働いていましたが水に関しては在庫のほとんどを支援しました。
しかし、どれだけたくさんの水を送っても現地で満たされる事はない事を実感していました。
しかし、この水は生活用水や飲料水だけではありません。
災害時における透析患者が問題となっています。
皆さんもご存知の通り透析する為にはたくさんの水が必要です。
これは、東日本大震災の時にあった本当の話です。
行政に透析室への給水の依頼をしたら「透析患者だけを特別扱いできない、貴重な水を透析患者に回せない」という非常に悲しい対応をされたのだそうです。
つまり、これは私達医療機関で働いている側からすれば「透析患者は見殺しにしなさい」という事を意味するわけです。
行政が震災の混乱した状況であったとはいえ「透析」についてあまり理解してくれなかったという事実は残念な事でした。
結局、他の県の施設を捜す事となり、一刻も早く透析患者を移送しなければならない状態だったので必死に探し回り、紆余曲折を経て何とか場所を確保する事が出来たのです。
こんな事があったのにも関わらず、またもや今回の熊本地震でも同じように透析できないという報道が出てしまいました。
まだライフラインも復旧できていない状況ですが、できるだけ早く近隣の県で受け入れてもらえるように、派遣薬剤師が先頭に立って行って欲しいと思います。
水の問題といえば、今回の熊本地震において最も知っておかなければならない重大な病気がニュースで取り上げられました。
それが「エコノミークラス症候群」という、場合によっては命の危険性すらある病気です。
もともと、飛行機で長時間同じ姿勢でフライトをする事により引き起こす症状からこの名前が付けられました。
熊本地震では津波の心配は今の所ない為、狭い避難場所や車中泊をされている人が大勢います。
そのような場所で同じ姿勢で生活する事により、血流が悪くなり血栓が作り出されます。
その血栓が心臓の肺動脈で詰まりを生じてしまい、心臓がうまく肺へ血液を送ることができなくなって死に至ってしまうのです。
今回のニュースが取り上げられるまでは、この病気は、予防・対策をしっかり行っておけば助かる病気でしたがまだあまり知られていなかった為、先に死者が出てしまったのです。
では、予防と対策とは何なのかと言うと、適度な水と適度の運動に心がける事なのだそうです。
つまり、ここでもまた水が必要となるわけです。
さらには車中等で座って寝ていたり、窮屈な状態で寝ている時にも血栓ができる可能性があるとして、その対策には血流を改善する着圧ソックスが勧められています。
さて、ここで水等の飲食物や着圧ソックス等の衛生用品が豊富にある所といえば、まずドラッグストアが挙げられます。
しかし、九州のドラッグストアも既に被害を受けており、殆どが営業停止状態にあると報道されています。
東日本大震災の時は全国のドラッグストア業界が一体となり支援物資を搬送したり、薬剤師を派遣したりと被災地支援に大きく貢献してきました。
今回も、全国のドラッグストアが一体となり、水や食料・OTC医薬品・衛生用品・ベビー用品等を被災地に搬送できるルートを一刻も早く確立される事を期待されています。
ただし、ルートが確立されたからといって、何でもかんでも搬送すればいいというわけではありません。
搬送できる手段には限りがあります。
必要のない物を先に搬送することによって、今その被災地で必要な物資が全然届かないという状態にもなりかねません。
そうならないようにする為にもドラッグストア薬剤師は、避難場所毎に被災者達が今どんな物資を求めているのかをしっかり把握し、必要な所に必要な物を搬送できるように指示していく事が求められていると思います。
さらに、先程にも言いましたが、今回の地震で課題となっているエコノミークラス症候群の予防・対策についても、ドラッグストア薬剤師は物資搬送と同時に、被災者全員に伝えていかなければならないのではないかと思います。
今も被災者達の不安は計り知れないと思います。
一刻も早くその不安が取り除けるようなって欲しいと願うばかりです。