毎年、何かと注目を浴びる、日本調剤の三津原社長の年収。
今年は6億5千万円でした。内訳ですが、日本調剤から3億4800万円、子会社のメディカルリソース(薬剤師の人材紹介会社)から9400万円、日本ジェネリック(後発医薬品メーカー)から7200万円。
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それと日本調剤の株主構成ですが、
持ち株比率 三津原 博 234万株 29.2
三津原 庸介 166万株 20.71%
三津原 陽子 20万株 2.49%
三津原 恵子 20万株 2.49%
株価 2550円(2012/9/19現在) 配当実績 12年3月期 35円
株式配当金だけで年間8190万円の収入。株価から割り出した資産はざっと60億円。
一族の資産としては110億円。
一般的には三津原社長とりすぎでっせ!という感じかもしれませんね。
世論(特に医療業界内輪の世界)としてはやっぱり調剤薬局は儲けすぎみたいな・・・。医療費が困窮しているのに医療で金儲けするなんてけしからん!みたいな意見でしょうか?
でも、本当にそうなんですかね~。
ボクは全然そうは思いません。ちなみに国民医療費総額36兆円です。その内に占める三津原社長の年収比率0.0018%。
はっきり言って誤差のうちです。単純な数字に惑わされてはいけません。日本国の医療費肥大化の根本的原因は別のところにあります。
ボクの考えでは、誰かがすごく儲けているからケシカラン!!っていうのは日本人特有のねたみと嫉妬ですね。たとえば僕たちに日本調剤の社長が務まるでしょうか?
たとえば日本調剤の社長がボクに「じゃあ、藤原くん、年収6億5千万円あげるからウチの会社の社長やってみる?」とオファーをくれても
「すんましぇ~ん!!できましぇ~ん!!ボクは死にましぇ~ん!!」と尻尾まいて逃げると思います。
たぶん相当な切れ者で、心臓が毛むくじゃら、ツラの皮が3センチくらいの厚みがないとできない仕事だと思います。ボクは頭もトロいし、ノミの心臓で冬は顔もカサカサして粉ふいてますから・・・(笑)
ところで皆さん、いくら税金払ってます?
年収500万の人なら住民税+所得税で47万円くらい。年収のざっくり10%。
三津原さんぐらいの年収なら、半分は税金で持っていかれます。ざっくり3億2500万円。日本はよく金持ち優遇税制って言いますけど、全然違いますよね? 結局、たくさん稼いでも半分は税金で国に返してしますわけです。だから、税金と保険料で賄われる医療費で儲けるなんてケシカラン!ってのも的外れな意見だと思います。皆さんが年収500万円で税金250万円持っていかれたらどんな気分がするでしょうね・・・。
日本はたくさん稼ぐ人には過酷なまでの課税をしています。貧乏な人は少ない負担で、ものすごく大きなベネフィットを社会から受けています。また意外に聞こえるかもしれまんが、年収500万円のサラリーマンと言えばかなり税金を払っている方です。
少し古い資料ですが、厚生労働省「国民生活基礎調査」2000年によると日本人家庭のなんと30%は所得税非課税世帯なんです。ほとんどタダで日本国の公共サービス(警察や消防、公務員など)や公共施設(道路など社会インフラなど)を利用してるんです。
結局、何やかんやで日本国は税金をたくさん納めてくれるお金持ちのおかげで成り立っていることがよくわかります。
話それましたが、日本調剤の歴史を見てみましょう。日本調剤は昭和55年に創業した会社なんですが、まず当時の日本人の中で調剤薬局ビジネスに気付いた人ってどれくらいいるんだろう?
現在から過去を振り返れば、あの時、調剤薬局はじめてれば誰でも成功できたよ!と思うでしょう。しかし今から20年前でさえ調剤薬局へ就職する薬学部生なんて、ほとんどいなかった時代です。そこから10年も前に創業したなんてかなりのベンチャー企業ですよ。
医薬分業に対する読みがはずれていれば、会社が倒産した可能性も大だったと思います。(実際、日本調剤には会社存続の危機がありました。詳しい人もいると思いますがここでは触れません)
経営者はよくわかると思いますが、法人として銀行で融資を受けたら、必ず代表取締役の連帯保証を要求されます。そして、必ず生命保険に入らされます。つまり会社が倒産したら個人で弁済して下さい。もし個人で弁済できない場合は自己破産するか、あるいは・・・・・・です。本当の話です。命が懸かってます。だから日本では会社社長は一回失敗したらほぼ再起不能です。(海外では法人と個人は別。だから何度失敗してもやり直せるんです)
ボクは常々、リスクとリターンはトレードオフだと考えています。だからボクの意見では三津原社長の年収6億5千万円は難しい舵取りを迫られる会社経営者の報酬としてはきわめてリーズナブルなものと感じます。
経営コンサルタントの大前研一さんも「経営者と従業員の年収差は1000倍あってもいい」と言ってるくらいですから。日本調剤の場合は年収差100倍くらいです。そして従業員2000人以上の雇用を産み出している点も評価したいですね。
持株資産の60億円は、海のものとも山のものともわからなかった調剤薬局事業にリスクを恐れず一早く挑戦して、最後は東証一部上場にまで導いた類稀なベンチャー起業家に対する当然のご褒美だと思います。しかも、大量の自社株ですから、「水面に映った月」のようなもので、掬おうとしても掬えません。つまり大量に現金化しようとすると瞬間的にマーケットで値崩れしちゃうでしょう。だから一般市場で売却するのは不可能なんです。
というわけで、三津原社長の年収はまあ、そんなものかな・・というところです。東証一部のオーナー社長の年収が1億円以下なら夢がないと思いますよ。というわけで、しっかり働いてボク達もガンガン稼ぎましょう!!おーっ!!(あ~、ボクも年収1億円欲しいな・・・・・)